こんにちは。7月9日より 東京国立博物館 でスタートしている「三国志展」に早速行ってきました。小説、漫画、アニメの中のイメージでしかない三国志を歴史の一部としてまさに「リアル三国志」として捉えることができとても興味深い展覧会でした。
1.三国志展 概要
(1) 三国志とは?
今さら説明するまでもありませんが、二世紀末頃に三国志は後漢王朝の権威が失墜し、そこから群雄割拠の状態となり。いくつかの戦争を超え、「魏(曹操)」「呉(孫権)」「蜀(劉備)」の三国にまとまります。その後、その三国間で争いを行い、最終的には「魏」の後継である「晋」が天下統一をします。
三国志は、歴史書として「三国志」と小説としての「三国志演義」の二つがあります。小説や漫画などもものによって演義ベースか、史書ベースか分かれます。読みやすさやイメージ通りの三国志という意味では、「三国志演義」が勝ります。
(2) 三国志展の特徴
三国志展は、 曹操高陵(曹操の墓)の発掘物や当時の文章、食器などからリアル三国志を体験できるイベントです。中国随所の博物館などから遺跡の一部、食器、武器などなどいろいろなものが運ばれてきます。
(3) 開催期間と場所
a.東京会場
場所:東京国立博物館
期間:2019年7月9日~9月16日
b.九州会場
場所:九州国立博物館
期間:2019年10月1日~2020年1月5日
(4) 混雑具合
私は、平日の午前中に行きましたが、そこそこ混んでいました。入場待ちはありませんでしたが、展示物前には人が常にいるという具合です。平日の午前中でこの感じなので土日や展覧会工期はさらに混雑が見込まれます。
2.三国志展の展示品を見た
(1) 全体感
三国志展は、全部で7章構成です。まずプロローグでを「伝説のなかの三国志 」と称して、三国志演義的な我々のイメージの三国志触れます。その後からは、基本的に歴史の順番に従って、展示が進んできます。イメージとしては、後漢末期⇒三国鼎立⇒ 曹操高陵 といった感じです。最後にエピローグとして晋の建国に少し触れられています。
各賞の冒頭では、かならず関係する横山光輝の三国志の原画が展示されています。これだけも満足です。
(2) 必見の三国志アイテム
日本ではなかなか見ることのできない物品が多かったのですが、その中でもぜひご覧あれというものをご紹介です。
a.関羽像
絵に描いたような関羽像です。イメージ通りです。これはプロローグのところにみんながイメージしている三国志はこれでしょ?と言わんばかりにおいてあります。どこからどう見ても関羽です。ありがとうございます。
b.箸と食器
こちらは後漢末期の箸と食器です。箸が太いものの原型自体は現代とは変わりません。というか漫画とかの絵で通りです。個人的に世の中そう変わらないだなと思い考え深い一品でした。これの横に展示してある桑も基本デザインは変わっていませんでした。
c.弩と戟
心躍る武器です。まずは弩。弓の強化版イメージです。実物観たのははじめてで心躍ります。弓は日本の戦国時代にもでるからイメージありますが、弩はなぜか日本では登場しません。なぞの一品。
続いて戟。これは槍の強化版イメージです。さびていますが、横に出ている刃が戟らしくて良かったです。なお、青龍偃月刀はリアル三国志ではないため、展示されていませんでした。
d.白磁
これは 曹操高陵 から出土した白磁です。これの何がすごいかと言うと白磁が誕生したのは6世紀ごろと言われているのに、なぜか曹操の墓から出土されたのです。類似品が見つかれば陶器の歴史が変わるかもしれません。
e. 「晋平呉天下大平」磚
こちらは、呉から見つかったものです。最終的に晋が呉を倒し、天下統一したと彫られているものです。歴史的一品と言えます。
f. 五層穀倉楼
個人的に一番これがびっくりしたものです。これは当時の建物の模型です。何がすごいって五階建てなんです。下のほうは穀物庫のようで、上は皇帝などがいる場所と説明がありました。日本がまだ卑弥呼時代に五階建てとはさすが中国です。
(3) 展示方法もすごい!!
展示会場もこだわっています。例えば武器コーナーでは赤壁の戦いを彷彿させる弓が無数に部屋の天井に飛んでいます。
さらに 曹操高陵 コーナーでは、 曹操高陵 の内部構造を再現した展示コーナーとなっています。単純に展示しているのではなく、全体の雰囲気から演出しているあたりにこだわりを感じました。
3.こだわりのお土産コーナー
お土産コーナーも面白かったです。定番の図録、展示品のポストカードはともかく、横山光輝三国志グッズがすごかったです。ポストカードに手ぬぐい、Tシャツ、クッキーがもろもろありました。
他にも三国志のゲームや、人形劇三国志のグッズも置いてありました。
三国志ファンでなくても十分楽しめる展示内容でしたので、良かったら特別展三国志に行ってみてください。
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